ドラコーン

[ギリシア・ローマ神話]

【言語】Δράκων(ドラコーン)《大蛇の怪物》【古代ギリシア語】

古代ギリシアの大蛇の怪物!?

ドラコーンというのはギリシア・ローマ神話に登場する竜のこと。英語のdragon(ドラゴン)という言葉の語源になっているが、古代ギリシア人の考えるドラコーンというのは大蛇の怪物で、現在の我々が連想するドラゴンのように、四肢を持ち、翼を持った怪物ではない。おそらく日本語の「ヲロチ」という言葉に、ニュアンスとしては近いだろう。テーバイでカドモスが退治したドラコーンも、ヘスペリアで黄金のリンゴを守護していたラードーンという名前のドラコーンも、コルキスで黄金の羊毛を守護していたドラコーンも、みんな大蛇の怪物である。キマイラの背中からはドラコーンの首がはえているとされるが、それも大蛇の怪物であった。