ガルグイユ

[フランス伝承]

【言語】Gargouille(ガルグイユ)《喉》【フランス語】

ルーアンの町を襲うドラゴン!!

ガルグイユは、北フランスのルーアンの町を襲ったとされる竜。長い首と4本のヒレが特徴的な竜であるという。セーヌ河畔の洞窟に棲んでいて、船を呑み込んだり、大量の水を口から吐き出して周辺の町に洪水を引き起こしたりと悪さをしていた。ルーアンの人々は、ガルグイユをなだめるために、毎年、この竜に生け贄を差し出していたという。6世紀、聖ロマンという司祭がルーアンにやってくる。彼は、町の住民が洗礼を受けること、町に教会を建てることを住民に約束させると、罪人を2名連れて竜退治に向かった。罪人を囮にして竜と対決し、十字架でガルグイユを退治した。ガルグイユは聖ロマンによってルーアンの町に連れてこられ、薪で燃やされたが、頭と首だけは燃え残ったという。人々はこれを町の城壁に飾って、晒し首にした。

しばしばキリスト教の教会などの壁面に見られるグロテスクな彫像ガーゴイル(Gargoyle)はこの伝承に由来していると説明されることもある。