僵屍(ジアーンシー)

[中国伝承]

【言語】僵屍(僵尸)〔JiāngShī〕(ジアーンシー)【中国語】
    僵屍(キョウシ)【日本語】
    僵屍(キョンシー)【広東語】

香港映画の人気者、墓場から甦る死体!?

僵屍(ジアーンシー)は中国伝承に登場するいつまでも腐敗しない死体のこと。昼は墓場で眠っているが、夜になるとまるで生きているのと同じように動き出す。大地に埋葬された死体に、長い年月の間に大地の気が宿り、動き出したものとされる。あるいは自らの故郷に埋葬されなかった人間がなるとも言われている。僵屍は死後硬直しているため、関節が滑らかに動かない。そのため、腕を真っ直ぐに伸ばしたまんまピョンピョンと飛び跳ねて移動する。かつて死んだはずの人間が生前同様の姿で現れ、生きている人間と一緒に付き合うこともあれば、人間を襲って喰らうとも言われている。大変な怪力の持ち主である。長い年月を経ると神通力を得て、空を飛ぶ能力を持った飛僵(フェイジアーン)になる。

日本では『霊幻道士』や『幽幻道士』などの香港映画の影響から、「キョンシー」という香港での呼び名の方で知られている。映画では血を吸う設定になっており、噛みついた人間もキョンシーになると説明されているが、これはヴァンパイアから連想したつくられた映画の設定であり、そのような古い伝承は存在しない。けれども、スラヴ伝承に登場するヴァンピールと僵屍の類似点は多い。いつまでも腐敗しない死体は、死蝋現象のことだと考えられている。