ノッカー

[イングランド伝承]

名称Knocker(ノッカー)《叩く者》【英語】
容姿鉱夫の姿をした小さな妖精。
特徴鉱山に棲む。良質な鉱脈の在り処を教えてくれる。落石などの危険を知らせてくれる。

ノッカーはイングランド南西にあるコーンウォール州に伝わっている鉱山に棲む妖精だ。彼らはよい鉱脈の在り処を知っていて、鉱夫たちが穴を掘っていると、コツコツと岩肌を叩いて、鉱脈の在り処を教えてくれるという。そのため、knocker(ノッカー)《叩く者》と呼ばれているのである。落石があるときにも、ノッカーたちは事前に危険を察知すると、あちこちでコツコツと音を立てて危険を知らせたという。

稀に人前に姿を見せることもある。鉱夫の姿をした小さな妖精だという。しかし、基本的に妖精たちは私生活を覗かれるのを嫌っているため、鉱夫たちは彼らの生活を覗かないようにしたという。また、鉱夫たちは、鉱山の中で罵り声を上げたり、口笛を吹いたり、十字架を切ったりしないように注意していたという。何故なら、ノッカーたちが機嫌を損ねて鉱山から出て行ってしまうと、鉱脈が枯れてしまうこともあるからだ。