モラクス

[魔法書文献]

名称 Morax(モラクス),Foraii(フォライー)【ラテン語】
Marax(マラクス)【英語】
容姿人間の頭を持つ牛の悪魔。
特徴天文学に長ける。
出典『プセウドモナルキア・ダエモヌム』,『ゲーティア』ほか

人間の頭を持つ牛の怪物!?

モラクスはヨハン・ヴァイエルの『プセウドモナルキア・ダエモヌム(デーモン偽君主国)』やソロモン王が書いたとされる魔法書『レメゲトン』の第一巻「ゲーティア」に名前が挙げられている悪霊。フォライーと呼ばれることもある。召喚すると人間の顔をした牡ウシの姿で出現するという。天文学(占星術)に長け、その他の科学知識とともに術者に教示してくれる。また、薬草や宝石が持つ能力や効能についても詳しく教えてくれるという。従えている軍団の数が『デーモン偽君主国』では36個、『レメゲトン』では30個と異なっているが、どちらが正しいのかは分からない。地獄では大伯爵の地位にあり、長官でもある。おそらくモラクスはウシの頭に人間の身体をした悪魔モレクと関連の強い悪霊なのだろうと思われる。

Morax, alias Foraii, magnus Comes & Præses: Similis tauro visitur: Et si quando humanam faciem assumit, admirabilem in Astronomia & in omnibus artibus liberalibus reddit hominem: parit etiam famulos non malos & sapientes: novit & herbarum & pretiosorum lapidum potentiam. Imperat triginta sex legionibus.

モラクス、あるいはフォライーは大伯爵にして長官である。牡ウシのような姿で、人間の顔を持っている。彼は天文学とあらゆる科学知識に関して人間を賢くする。また彼はよき使い魔を与え、薬草や宝石の能力や効用の知識を与える。彼は36の軍団を率いている。

(Johann Weyer『PSEUDOMONARCHIA DÆMONUM』「Roneve」より)

(21.) MARAX. - The Twenty-first Spirit is Marax. He is a Great Earl and President. He appeareth like a great Bull with a Man's face. His office is to make Men very knowing in Astronomy, and all other Liberal Sciences; also he can give good Familiars, and wise, knowing the virtues of Herbs and Stones which be precious. He governeth 30 Legions of Spirits, and his Seal is this, which must be made and worn as aforesaid, etc.

(21)マラクス 21番目の悪霊はマラクスである。彼は大伯爵にして長官。彼は人間の顔をした巨大な牡ウシの姿で出現する。彼の職能は天文学、およびその他の科学知識に関して人間を物知りにすることである。また彼は忠実な使い魔を与え、薬草や宝石の効用についての知識を与え、30の悪霊の軍団を統治する。そしてこれが前述したように身につけるべき彼の紋章である。

(Mathers & Crowley『GOETIA: The Lesser Key of Solomon the King』より)