セエレ

[魔法書文献][悪魔学]

名称Seere(セエレ),Sear(セアル),Seir(セイル)【ラテン語】
容姿美しい人間の姿。有翼の馬に跨る。
特徴「移動」に関することに長けていて、好きなときに好きな場所に物を輸送することができる。
出典『ゴエティア』(17世紀?)ほか

望んだ場所に望んだタイミングで物資を輸送してくれる悪霊!?

セエレは17世紀頃に成立したと考えられる魔法書『ゴエティア(Goetia)』に登場するソロモン王が使役した72匹の悪霊の1匹。彼は非常に美しい人間の姿をして出現する。出現する際には翼の生えた馬に跨っているという。彼は地獄の大公だから、結構、偉い。アマイモン(Amaymon)の配下だという。地獄では26個の悪霊の軍隊を率いている。

彼は移動を得意としていて、こちらが瞬きしている一瞬の間に世界中を移動することが出来るという。その能力を活かして、彼は物資の輸送を請け負ってくれる。好きな場所に物を送ることも出来るし、好きなときに物を届けてくれる。大量の物資を輸送することも可能だ。彼は基本的には公平で、分け隔てなく術者の願いを何でも喜んで叶えてくれるという。

その他、彼は盗み、隠された財宝に関することなら、どんなことでも答えてくれるという。

SEERE, SEAR, or SEIR. - The Seventieth Spirit is Seere, Sear, or Seir. He is a Mighty Prince, and Powerful, under AMAYMON, King of the East. He appeareth in the Form of a Beautiful Man, riding upon a Winged Horse. His Office is to go and come; and to bring abundance of things to pass on a sudden, and to carry or recarry anything whither thou wouldest have it to go, or whence thou wouldest have it from. He can pass over the whole Earth in the twinkling of an Eye. He giveth a True relation of all sorts of Theft, and of Treasure hid, and of many other things. He is of an indifferent Good Nature, and is willing to do anything which the Exorcist desireth. He governeth 26 Legions of Spirits. And this his Seal is to be worn, etc.

セエレ、セアル、あるいはセイル:第70番目の悪霊はセエレ、セアル、あるいはセイルだ。彼は偉大で強力な大公であり東方の王であるアマイモンの配下である。彼は翼の生えた馬に跨った美しい人間の姿で出現する。彼の職能は行き来で、一瞬で大量の物資を輸送すること、どんなものであっても、それを持って行きたい場所に運び、そして持ってきて欲しいときに持ってくることである。彼は瞬きする間に世界中を移動することが出来る。彼はあらゆる種類の盗み、隠された財宝、その他のことについて真実を与えてくれる。彼は公平で良い性質を持っていて、術者の望んだことはどんなことでも喜んでやる。彼は26個の悪霊の軍隊を統治している。そしてこれが彼の紋章で身に纏わなければならない。

(メイザース&クロウリィ『ソロモン王の小さな鍵 ゴエティア』より)

この悪霊は同時代に成立したヨハン・ヴァイヤー(Johann Weyer)の著作『プセウドモナルキア・ダエモヌム(Pseudomonarchia Dæmonum)』には登場しない。『ゴエティア』にはこのような『プセウドモナルキア・ダエモヌム』に登場しない悪霊が4匹いる。『ゴエティア』には72匹の悪霊の名前が登場するが、「72」という数字は天文学と結びついている。もしかしたら、『ゴエティア』を編纂する際に、数合わせで足された悪霊なのかもしれない。