エーギル

[北欧神話]

【言語】Ægir(エーギル)【古ノルド語】
【出典】『エッダ』ほか

大波で船を沈める海の巨人

エーギルは北欧神話に登場する巨人。フレースエイと呼ばれる島に棲んでいる海の巨人。戦で亡くなった人間はオージンのもとへと運ばれるが、海で亡くなったものはエーギルのもとへ運ばれる。しばしば船に噛みついて沈めるとされ、波は「エーギルの顎(あぎと)」などと呼ばれることもあった。彼の宮殿は海に沈んだ黄金で溢れていて、照明を必要としないほど明るく輝いているという。オージンら神々を宴会に招く様子も描かれる。ラーンと呼ばれる妻と9人の娘がいるが、彼女たちは波の擬人化である。