アムピスバイナ
[中世博物誌]
【言語】Ἀμφίσβαινα(アムピスバイナ)《両方向に進むもの》【古代ギリシア語】
Amphisbaena(アムピスバイナ)【ラテン語】
Amphisbaena(アンフィスバエナ)【英語】
【出典】『博物誌』ほか
頭としっぽ、両方に頭がある蛇の怪物!?
アンピスバイナはプリーニウスの『博物誌』などで紹介される両頭蛇。身体の両端に頭がついていて、両方に進むことができる。プリーニウスはエティオピアに棲息すると説明しているが、猛毒を吐くのにひとつの口では足らないかのようだとしている。中世になるとしばしば紋章の題材として描かれるようになる。両端に頭がついている点では変わらないが、鳥の身体やドラゴンの身体を持っていたり、翼がついたり、足がついたりしたデザインで描かれるようになる。爬虫類の割りに寒さに強いという。レムノス島に棲んでいたアムピスバイナは、ディオニューソス神にブドウの蔦で叩き殺されている。