アルゴス
[ギリシア・ローマ神話]
【言語】Ἄργος(アルゴス)【古代ギリシア語】
【容姿】身体に100個の眼がある巨人
牝牛を守る百眼巨人!?
アルゴスはギリシア・ローマ神話に登場する百眼巨人。全身に100個の眼がついている巨人で、それぞれの眼が交代で眠るため、決して眠りにつくことはないとされている。女神ヘーラーの腹心として、ペロポンネーソス半島でさまざまな英雄的な活躍をしている。家畜を盗んで回ったサテュロスを退治したり、怪物エキドナを退治したのもアルゴスだと伝えられている。彼の有名なエピソードは、イーオーという人間の女性にまつわる物語である。ゼウスによって愛されたイーオーだが、ヘーラーに逢瀬の現場がバレそうになり、ゼウスは慌てて彼女を白い牝ウシに変身させて誤魔化そうとした。ヘーラーはそれを察知すると、その白いウシを譲り渡すように要求し、アルゴスに命じて見張りをさせることにした。アルゴスはゼウスの勅命を受けてイーオーを取り返しにきたヘルメースの葦笛の魔力によって眠らされ、首を斬り落とされて殺されてしまった。ヘルメースが「アルゴス殺しの」と形容されるのはこの出来事に由来するという。その後、アルゴスの100個の眼はヘーラーの手によって孔雀の羽根に飾られた。