アスピドケローネー
[ヨーロッパ伝承]
【言語】Ασπιδοχελώνη(アスピドケローネー)《蛇亀》【古代ギリシア語】
※ ασπίς(アスピス)《ヘビ》+χελώνια(ケローニア)《カメ》【古代ギリシア語】
Aspidochelone(アスピドケローネー)【ラテン語】
Aspidochelon(アスピドケロン)【英語】
海に浮かぶ巨大な亀の島!!
アスピドケローネーは、中世ヨーロッパの船乗りたちの間で知られる海の怪物。巨大な魚やクジラ、あるいはカメのような姿で想像された。あまりにも巨大なので、アスピドケローネーが海上に浮かんでいると、まるで島のように見える。そのため、うっかり船乗りが上陸して、その背中の上で焚き火をしようものなら、怪物は目を覚まして、突如、海の中に沈む。これに巻き込まれて、大勢の死者が出ることもあったという。アスピドケローネーは口から甘い息を吐き出して、魚を自分の口許に誘い込んで食べるとも言われる。『アルフ・ライラ・ワ・ライラ(千一夜)』のシンディバードの冒険にも、類似の怪物の話が載っている。