デカラビア

[魔法書文献][悪魔学]

名称Decarabia(デカラビア),Carabia(カラビア)【ラテン語】
容姿星の姿。
特徴鳥や宝石の効能を知っている。術者の周りに鳥の似姿をつくり出す。
出典『ゴエティア』(17世紀?)ほか

術者の周りに無数の鳥を飛ばして見せる悪霊!?

デカラビアは17世紀頃に成立したと考えられる魔法書『ゴエティア(Goetia)』に登場するソロモン王が使役した72匹の悪霊の1匹。彼は異形の悪霊である。何しろ、五芒星の中に「星の姿」で出現するのだ。命令すれば人間の姿をとるというが、「星の姿」というのが、中世ヨーロッパの術者たちのとって、具体的にどういうイメージだったのか、よく分からない。

彼は鳥や植物、宝石の効能をよく知っていて、教えてくれる。また、まるで本物の鳥が囀ったり水を飲んだりするかのように、あらゆる鳥の似姿を作り出して、術者の周りを飛ばすことが出来るという。

彼は地獄の侯爵で、30個の悪霊の軍隊を率いているという。

DECARABIA. - The Sixty-ninth Spirit is Decarabia. He appeareth in the Form of a Star in a Pentacle, at first; but after, at the command of the Exorcist, he putteth on the image of a Man. His Office is to discover the Virtues of Birds and Precious Stones, and to make the Similitude of all kinds of Birds to fly before the Exorcist, singing and drinking as natural Birds do. He governeth 30 Legions of Spirits, being himself a Great Marquis. And this is his Seal, which is to be worn, etc.

デカラビア:第69番目の悪霊はデカラビアだ。彼は始めは五芒星の中に星の姿で出現するが、術者の命令で人間の姿をとる。彼の職能は鳥や宝石の効能を見つけ出し、自然の鳥が囀ったり、水を飲んだりするかのように、術者の前にあらゆる種類の鳥の似姿を飛ばしてみせることだ。彼は30個の悪霊の軍隊を率いていて、彼自身は侯爵である。そしてこれが彼の紋章で、身に纏わなければならない。

(メイザース&クロウリィ『ソロモン王の小さな鍵 ゴエティア』より)