エルフ
[ヨーロッパ伝承][指輪物語]
【言語】Elf(エルフ)【英語】
【出典】『指輪物語』ほか
一緒に踊るとおかしくなるよ?
エルフは人間に似て、若く美しい姿をした妖精のこと。北欧神話に登場するアールヴという妖精に起源を持つという。もともとアールヴは半神的な存在で、天にあるアールヴヘイムに暮らしていた。やがて中世ヨーロッパにおいては、丘や地下などに棲むと考えられるようになり、時代が下るに連れて、姿も小さくなり、小人とか小妖精になっていったが、もともとは人間と同じくらいの大きさの妖精だった。音楽好きで、しばしば丘の上などで集団で踊りを踊っていることがあり、彼らが踊った後には「エルフの輪」と呼ばれる跡が残る。エルフの踊りを少しだけ見ていたつもりが、ものすごい時間が経っていたという浦島現象みたいな伝承も多く残されている。男女ともに若く美しい姿をしているため、人間は一目惚れしてしまうこともある。踊りに誘われることもある。けれども、背中が窪んでいるとか、シッポがあるなど、エルフには人間と異なる特徴があるので、それで識別することはできるという。
美しい妖精の一族!!
J.R.R.トルキーンが『指輪物語』に神のような一族としてエルフを登場させ、近代の多くのファンタジィ小説やゲームなどは、彼のエルフ像を踏襲した。『ロードス島戦記』に登場するディードリットなどはその典型である。その多くが不死あるいは非常に長寿で、広範な知識を持ち、魔術に長ける種族とされ、また、華奢な身体で尖った耳を持ち、金髪・色白の美しい姿で描かれる。レゴラスのイメージからか、弓術に長けるという特徴を持つことも多い。