フェンリル

[北欧神話]

【言語】Fenrir(フェンリル)【古ノルド語】
【出典】『王の写本』『エッダ』ほか

神々の王オージンをも喰らう巨大なオオカミ!?

フェンリルは北欧神話に登場する巨大なオオカミ。ロキと女巨人アングルボザの子供で、口を開けば上顎は天に届くほどとされる。目や鼻から炎が噴き出しているとも言われる。このオオカミを封じるために、神々はさまざまな鎖で縛ろうとする。ところがフェンリルは簡単に引きちぎってしまう。そこでドヴェルグたちにグレイプニルという魔法の紐をつくらせた。ところがあまりに細い紐を見たフェンリルは警戒し、「そんな細い紐をちぎって見せても仕方がない」と縛らせてくれない。そこで神々はテュールが片腕をフェンリルの口に入れることを条件に縛られることを了承させた。こうしてフェンリルを縛り上げることに成功するが、このため、テュールは片腕を失った。フェンリルはラグナロクのときにオージンを飲み込み、オージンの息子ヴィーザルによって殺される。