グレンデル
[イギリス伝承]
【言語】Grendel(グレンデル)【英語】
【出典】『ベーオウルフ』ほか
ベーオウルフに登場する人喰い巨人!?
グレンデルはイギリスの叙事詩『ベーオウルフ』に登場する強力な鉤爪を持った人喰い巨人。デンマークの人里離れた沼沢地の洞窟をねぐらにしていたが、あるとき、ねぐらの近くにフロースガール王によってヘオロット宮という城が建った。連日連夜、王さまが祝宴を開くため、騒々しくなったと腹を立て、グレンデルは毎晩、城にやってきては人間を1人ずつ喰い殺していった。その噂を聞きつけた英雄ベーオウルフはヘオロット宮の警護を申し出る。やがてやってきたグレンデルに、警護の兵士たちが次々と殺されたが、ベーオウルフは素手でグレンデルの片腕をもぎ取った。グレンデルは慌てて母親の許へ逃げ帰った。グレンデル以上に恐ろしいグレンデルの母親だったが、ベーオウルフによって母子ともども返り討ちにされてしまった。切り落とされたグレンデルの首は槍の先に掲げられたが、あまりにグレンデルの頭が巨大だったため、掲げるのに4人の兵士が必要だったという。