ラフム

[アッカド神話]

名称Laḫmu(ラフム)《巻き毛の男》〔アッカド語〕
容姿巻き毛を持った獣人。
特徴泥やシルトの擬人化。アッカド神話の神々の祖である天と地を産んだ。
出典『エヌマ・エリシュ』ほか

天と地を産み出した泥とシルトの神!?

ラフムはアッカド神話に登場する神。《巻き毛の男》を意味するとされ、淡水のアスプーと塩水のティアマトからうまれた子で、姉妹であるラハム(Laḫamu)とともに天空の神アンシャル、大地の女神キシャルという二神を産んだとされている。おそらく泥やシルトのようなもののことだろうと考えられている。頭に6つの巻き毛を持った獣人として想像される。『エヌマ・エリシュ』に登場するティアマトが生み出した11匹の怪物の1匹である海の怪物ラハブ(Lahamu)と同じものと考えられていて、マルドゥクに挑戦し、退治されている。

『エヌマ・エリシュ』が訳されていた当時、このラフムに関しては姿がよく分かっていなかったため、怪物や怪獣として紹介されたため、ドラゴンと解釈されることもあったが、どうやら獣人というのが正解のようである。