レウクロコタ
[ヨーロッパ伝承]
Leucrocota(レウクロコタ)【ラテン語】 | |
出典 | プリーニウス『博物誌』ほか |
ひとつながりの歯は頑丈で丈夫!?
レウクロコタは古代ローマの著述家プリーニウス(Gaius Plinius Secundus)が1世紀頃に書いた『博物誌(Naturalis Historia)』に登場する怪物。プリーニウスによれば、レウクロコタはエティオピアに棲むという。身体の大きさはロバくらいで、アナグマのような頭部、ライオンのような首と胸部、尾、シカのような尻、ウシのような双蹄を持つ。口は耳の辺りまで裂けていて、歯はすべてひとつながりの骨のようになっている。この歯は非常に頑丈で、そう簡単には磨り減ったり壊れたりしないのだという。また、人間の声を上手に真似することができるという。俊足でも知られる。ハイエナとアンテロープの混血だとされる。似たような歯を持った怪物クロコッタというのがいるが、その別ヴァージョンだろうと思われる。