メフィストフェレス

[ヨーロッパ伝承]

名称 Mephistopheles(メフィストフェレス)【英語】
Mephistophilus(メフィストフィルス),Mephistophilis(メフィストフィリス),Mephostopheles(メフォストフェレス),Mephisto(メフィスト)
容姿細長い顎鬚。蝙蝠の羽。驢馬の蹄。
特徴人間を誘惑させて堕落させる。
出典シェイクスピア『ウィンザーの陽気な女房たち』,ゲーテ『ファウスト』ほか

ファウスト博士が召喚した悪魔!?

メフィストフェレスは非常に有名な悪魔なので名前を聞いたことのある人は多いかもしれない。ドイツに伝わるファウスト伝承に登場する悪魔だ。ファウスト博士に召喚され、彼と契約して魂を手に入れたとされる。どことなくグリフォンに似た姿で、毛むくじゃらの身体に嘴(くちばし)と翼を持った悪魔だとされる。しかし、ファウストの前に現れたときには人間に化けていて、細長い顎鬚(あごひげ)に2本の角、蝙蝠(こうもり)の翼に驢馬(ろば)の蹄(ひづめ)を持った姿だった。様々な学術に長けていたため、好奇心旺盛なファウスト博士を誘惑し、契約し、堕落させ、最後には魂を奪おうとしたのである。

ちなみにゲーテ『ファウスト』が描いたメフィストフェレスは、ファウストを堕落させられるかどうか、神と賭けまでしている。民間伝承のファウストはメフィストフェレスによって魂を奪われてしまうが、ゲーテの作品では契約は不履行となり、ファウストの魂は救われることになっている。