レッドキャップ

［イングランド伝承］［スコットランド伝承］

名称Redcap（レッドキャップ）《赤帽子》，Blood Cap（ブラッド・キャップ）《血染めの帽子》【英語】
赤帽子（アカボウシ）【日本語】
容姿真っ赤な血染めの帽子をかぶった老人の姿をした小人。
特徴古城に泊まった旅人を斧で殺害し、帽子を新しい血で染め上げる。

犠牲者の血で赤い帽子を染め上げる！？

レッドキャップの伝承は、イングランドとスコットランドの国境地帯に伝わっている。国境地帯に建っている廃墟となった古城や要塞の塔などに棲んでいる邪悪な妖精だ。国境地帯というのは、絶えず戦争があって、流血沙汰があった場所だ。レッドキャップは、敢えてそういうところを好んで棲む妖精なのである。骨ばった頑固そうな老人の姿をした小人の妖精で、長い髪、赤い目を持ち、口からは長い牙が並んでいる。指の先にある爪も鋭く尖っている。鉄製の長靴を履き、杖を携え、名前の由来にもなっている赤い帽子をかぶっている。この赤帽子は血染めの赤帽子だ。行き暮れた旅人がうっかりレッドキャップの棲んでいる古城に泊まると、彼らは肩に斧を担いでやってきて、旅人を惨殺し、赤帽子を犠牲者の新しい赤い血で染め直すのだ。もしレッドキャップに出会ってしまった場合、聖書を朗唱したり、十字架を見せるのが有効な手立て。そうすれば、彼らは悲鳴を上げ、１本の歯だけを残して逃げ出すという。

《参考文献》