ウンディーネ
[ヨーロッパ伝承]
【言語】Undine(ウンディーネ)【ドイツ語】
Ondine(オンディーヌ)【フランス語】
Undine(アンダイン)【英語】
魂を求める水の精霊
ウンディーネは中世ヨーロッパの伝承に登場する水の精霊。中世の錬金術では、物質は風、水、火、地の四つの元素から構成されると信じられており、それぞれに対応する精霊がいると考えられていた。スイスの錬金術師パラケルススは、水の精霊としてウンディーネをあてがった。ウンディーネは美しい女性の姿をしているとされ、しばしば精霊がそうであるように、魂を持たないとされた。人間と恋をして魂を獲得すると信じられたため、人間と水の妖精の恋愛はしばしば小説などの題材になる。フリードリヒ・フーケの小説『ウンディーネ』には水の精霊ウンディーネと騎士フルトブラントの悲恋が描かれている。それを元に戯曲にしたジャン・ジロドゥの『オンディーヌ』も非常に有名。