リョースアールヴ

[北欧神話]

名称Ljósálfr(リョースアールヴ) pl. Ljósálfar【古ノルド語】
出典『エッダ』ほか

北欧神話に登場する光の妖精!?

北欧神話に登場する《妖精》はアールヴ(Álfr)と呼ばれている。アールヴたちは半神的な存在で、男女ともに若く美しく、古代北欧人たちは豊穣を祈念して崇拝され、アールヴに対する祭儀が行われていたようだ。『グリームニルの歌』によれば、アールヴたちの王は豊饒神フレイ(Freyr)で、天にあるアールヴヘイム(Álfheimr)に棲むとされる。

『エッダ(Edda)』の中でスノッリ・ストゥルルソン(Snorri Sturluson)は、アールヴを二種類に分類している。すなわち、リョースアールヴ(Ljósálfr)とデックアールヴ(Døkkálfr)である。リョースアールヴというのは《光のアールヴ(妖精)》という意味で、天に棲む美しい妖精たちのこと。地下に棲む醜いデックアールヴ《闇の妖精》とは明確に区別されている。リョースアールヴは太陽よりも明るいが、デックアールヴはコールタールよりも黒いとされる。

※デックアールヴはスヴァルトアールヴ(Svartálfr)《黒妖精》とも呼ばれる。ドヴェルグ(Dvergr)という地下に棲む小人と同一視されることも多い。

《参考文献》