ロネウェ

[魔法書文献]

名称 Roneve(ロネウェ)【ラテン語】
Ronove(ロノウェ)【ラテン語】
容姿手の長いグロテスクな魔物。
特徴ソロモン王によって召喚されて使役された。
出典『デーモン偽君主国』、『ゲーティア』ほか

グロテスクな魔物姿の悪霊!?

ロネウェ、あるいはロノウェはヨハン・ヴァイエルの『デーモン偽君主国』やソロモン王が書いたとされる魔法書『レメゲトン』第1部「ゲーティア」に名前が挙げられている悪霊。その姿については「魔物」のような姿という表現しかないため、具体的にどのような姿なのかは判然としない。フランスの版画家ブルトンは手の長いグロテスクな悪霊の絵を描いている。ロノウェは修辞学や諸言語を得意とし、召喚すると、それらを非常に上手に教えてくれるという。また、好意を持ってくれている友人だけでなく、敵対関係にある人間からも好意を向けられるようにしてくれるという。召喚した人間に忠実に従う使い魔も与えてくれる。

Roneve Marchio & Comes, assimilatur monstro. Singularem in Rhetoricis intelligcntiam confert, famulos item fidos, linguarum cognitionem, amicorum & inimicorum favorem. Huic obediunt legiones novendecim.

ロノウェは侯爵あるいは伯爵で魔物に似ている。彼は優れた修辞学の理解、信頼できる従者、諸言語の知識、味方と敵の好意をもたらす。また彼は19の軍団を従えている。

(Johann Weyer『PSEUDOMONARCHIA DÆMONUM』「Roneve」より)


(27.) RONOVE. - The Twenty-seventh Spirit is Ronove. He appeareth in the Form of a Monster. He teacheth the Art of Rhetoric very well and giveth Good Servants, Knowledge of Tongues, and Favours with Friends or Foes. He is a Marquis and Great Earl; and there be under his command 19 Legions of Spirits. His Seal is this, etc.

(27)ロノウェ 27番目の悪霊はロノウェである。彼は魔物の姿で出現する。修辞学の技能をとても上手く教え、忠実な召使いと諸言語の知識を与え、味方および敵対者の好意をももたらす。彼は侯爵にして偉大な伯爵であり、19の悪霊の軍団を配下にしている。これが彼の紋章である。

(Mathers & Crowley『GOETIA: The Lesser Key of Solomon the King』より)